岡本奇太郎個展「THE BEST IS YET TO COME」

7/24から8/24まで、同県出身で現在は横須賀を拠点に活動する岡本奇太郎の個展「THE BEST IS YET TO COME」を開催いたします。
コラージュやシルクスクリーンなどの手法を用い、常に特定の様式に縛られない作品を制作してきた岡本奇太郎。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大が、岡本の制作環境にも影響を及ぼしたといいます。

昨年の緊急事態宣言が発令されて以降、以前のように古本屋を巡りコラージュの素材を探すことが難しくなった岡本は、古雑誌以外や限られた素材でバリエーションをつける表現方法を模索してきました。

本展で公開される新シリーズ「クッション」と「奇太郎フォント」は、コロナ禍のもと、岡本が常日頃大きな刺激を受けるという浮世絵と江戸絵画から着想を得て生み出されました。


岡本が着目したのは、19世紀半ば、日本から海外へ向けて陶磁器を輸出する際、その緩衝材として使われていた浮世絵が、フランスの版画家であるフェリックス・ブラックモンの目に留まり、やがてヨーロッパでジャポニスムと呼ばれる日本美術ブームが起こったというエピソード。

普段、茶道を嗜む岡本は、海外から器を輸入した際に混入される緩衝材を、逆にコラージュ作品(またはその素材)として見立てることで、「クッション」は誕生しました。


また「奇太郎フォント」は、江戸時代後期、絵で仏を描くより径文で仏を描いたほうが功徳が勝ると考え、文字の集積で仏画を描いた加藤信清の文字絵の構造を反転させ、絵(コラージュ)の集積で文字を構成したものです。


本展では上記シリーズに加え、従来から制作するアナログコラージュ作品とそれらを左右対称に加工した「シンメトリー」などを展示予定です。

さらに今回、岡本奇太郎初のエディション作品3種も店頭限定で販売いたします。また、24日と25日限定になりますが作家ご本人が在廊する予定です。是非ご高覧いただければ幸いです。皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております。

兵庫県たつの市誉田町福田230−1
Open 12:00-20:00
水曜日は休廊

目次

岡本奇太郎 

Instagram: @okamotokitaro
横須賀を拠点に活動を行うアーティスト、ライター。
雑誌編集者時代に担当した吉永嘉明氏(『危ない1号』2代目編集長)のコラージュ作品に刺激を受け、創作活動を開始する。

以降、コラージュやシルクスクリーンなどの手法を用いた作品を制作し、個展開催、国内外のアートフェアやグループ展に参加。

また、アパレルブランドとのコラボレーション、ミュージシャンへのジャケットアートワークの提供のほか、自身がこれまでに影響を受けた芸術を紹介するアートエッセイ『芸術超人カタログ』(双葉社発行『小説推理』)などの執筆活動も行っている。

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